地球で一番速い自動車ってどんなの?

世界で一番速い車って、なんだろう?

ふとした瞬間に、子供の頃のような素朴な疑問が頭をよぎることがあります。たとえば、地球で一番速い自動車って、一体どれくらいのスピードで走るんだろう?という問いです。

普通に生活していると、時速100キロを超えれば「お、速いな」と感じますし、新幹線に乗って時速300キロを体感すれば「もうこれ以上の速さは必要ないんじゃないか」なんて思ったりもします。でも、広い世界には、その常識をはるかに超える「速さ」を追い求めている人たちがいるんですよね。

今回は、そんな「地上最速の車」について、専門的な数字に振り回されすぎず、のんびりと考えてみたいと思います。


一般的には「スーパーカー」を思い浮かべるけれど

「一番速い車」と聞いてまず思い浮かべるのは、フェラーリやランボォルギーニ、あるいはブガッティといった、いわゆる高級なスポーツカーではないでしょうか。

ニュースや雑誌などで「時速400キロ突破!」という見出しを目にすることもあります。時速400キロといったら、東京から大阪まで1時間ちょっとで着いてしまう計算です。もはや想像もつかない領域ですが、一般的に私たちが「自動車」としてイメージできる、タイヤがあってハンドルがあって、公道を走れる可能性のある車の限界は、だいたいこのあたりだと言われています。

実際、ギネス記録などに載っている市販車の最高速度も、時速にして400キロから500キロ弱といったあたりで熾烈な争いが繰り広げられているようです。これだけでも十分すぎるほど凄いことですよね。


本当にそれが限界なの?

でも、ここで少し立ち止まって考えてみたくなります。もし、公道を走ることや、快適な乗り心地、あるいは「車らしい形」という制約をすべて取っ払って、ただ「地上を一番速く移動する」ことだけを目的にしたら、一体どうなるんだろう?と。

そうやって視点を変えて調べてみると、そこには私たちの知っている「自動車」とは全く別次元の世界が広がっていました。

実は、地上での最高速度記録を保持しているのは、私たちが普段街で見かける車とは似ても似つかない、まるで「翼のない戦闘機」のような形をした怪物たちだったんです。


速度の向こう側にある「音速」という壁

現在、公式に「地上で最も速い乗り物」として記録されているのは、1997年にイギリスのチームが打ち立てたスラストSSCという車両です。その速度、なんと1227km/h。なんじゃこりゃロケットか?

音速を突破した車、スラストSCC

時速1200キロを超えると、何が起きるかご存知でしょうか。そう、音速を超えてしまうんです。地上を走る乗り物が、音と同じ速さか、それ以上の速さで駆け抜ける。もうこうなると、エンジンも私たちが知っているガソリンエンジンではなく、ジェット戦闘機と同じエンジンを積んでいたりします。

こうした挑戦を知ると、いくつかの構造的な理由が見えてきます。

まず、あまりに速すぎると、もはや「タイヤ」が耐えられません。普通のゴムのタイヤだと、回転の遠心力でバラバラに飛び散ってしまうそうです。だから、こうした超高速車両は、金属製の塊のような車輪を使っていたりします。

また、空気の壁も凄まじいことになります。時速1000キロを超える世界では、空気はサラサラした気体ではなく、まるでものすごく粘り気のある物質のように車体に襲いかかるのだとか。それを切り裂いて進むためには、このように車というよりはロケットに近い形にならざるを得ないのでしょうね。

こうした挑戦の裏側にある情熱については、例えばイギリスの挑戦者たちのドキュメンタリーや、スピードに魅せられた人々を追った物語を観ると、単なる数字以上の重みが伝わってきます。


結局、何をもって「一番」とするのか

こうして見てくると、結局「何をもって一番速い車と呼ぶか」が、その人の視点次第なのかなという気がしてきます。

日常の延長線上にある、ナンバープレートをつけて走れる「市販車」の中での一番なのか。それとも、なりふり構わず物理の限界に挑んだ「記録用車両」の一番なのか。

前者は、技術をいかに私たちの生活に(無理やりではありますが)落とし込むかというロマンがあります。一方で後者は、もはや実用性なんて一ミリも考えていない、純粋な好奇心と冒険心の塊です。

今のところ自分は、この「実用性を完全に無視して、ただ一点の記録のために人生をかける」という、ちょっとおバカで最高に熱い挑戦の方に、より強く「一番」の称号を贈りたくなります。時速1200キロで走っても、コンビニにアイスを買いに行くことはできませんが、その無謀なまでの情熱こそが、人類を月まで連れて行った原動力と同じもののような気がするからです。

みなさんにとっての「一番速い車」は、どんな姿をしていますか?

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